投資を始める前。
私はそれほどお金について詳しくありませんでした。
給料が入る。
生活費を払う。
余ったら貯金する。
ごく普通の感覚です。
もちろん将来への不安はありました。
老後資金。
物価上昇。
年金問題。
漠然とした不安です。
しかし毎日お金のことを考えていたわけではありません。
ところが投資を始めてから状況は変わりました。
良い意味でも悪い意味でも、
お金への意識が大きく変わったのです。
最初は純粋に楽しかった
投資を始めたばかりの頃は楽しいものです。
投資信託を調べる。
ETFを調べる。
高配当株を調べる。
YouTubeを見る。
本を読む。
SNSで情報収集する。
知らない世界を学ぶ感覚がありました。
実際、
お金の勉強は人生に役立ちます。
家計管理も改善します。
無駄遣いも減ります。
将来への備えもできます。
最初のうちは良い変化ばかりでした。
毎日証券口座を開くようになった
しかし少しずつ変化が起きました。
朝起きる。
証券口座を見る。
昼休みに見る。
仕事終わりに見る。
寝る前にも見る。
株価が上がった。
株価が下がった。
為替が動いた。
配当利回りが変わった。
そんなことばかり気になるようになりました。
今思えば、
長期投資家の行動ではありません。
しかし当時は真剣でした。
支出を見る目が変わった
友人との食事。
旅行。
買い物。
趣味。
以前なら普通に楽しんでいたものも、
投資を始めてからは違う見方をするようになりました。
このランチ代でETFが買える。
旅行代を投資したらどうなるだろう。
この買い物は本当に必要だろうか。
節約意識が高まること自体は悪くありません。
しかし行き過ぎると問題です。
何をするにも投資金額に変換してしまう。
そんな状態になっていました。
お金を使うことに罪悪感を持った
資産形成に真面目な人ほど陥りやすい罠があります。
それは、
お金を使うことへの罪悪感です。
投資すれば増える。
使えばなくなる。
理屈としては正しいです。
しかし人生は投資だけではありません。
家族との旅行。
趣味。
経験。
学び。
こうした支出にも価値があります。
それなのに当時の私は、
お金を使うたびに
「投資しておけば良かった」
と思っていました。
SNSがさらに加速させた
SNSには資産形成の情報が溢れています。
資産1000万円達成。
配当金月10万円達成。
FIRE達成。
サイドFIRE達成。
そうした投稿を見るたびに、
もっと投資しなければ。
もっと節約しなければ。
もっと頑張らなければ。
そんな気持ちになりました。
しかし冷静に考えると、
他人の人生と自分の人生は違います。
収入も違う。
環境も違う。
家族構成も違う。
それなのに数字だけ比較していました。
投資が目的になっていた
本来、
投資は手段です。
人生を豊かにするための手段。
安心を得るための手段。
将来の選択肢を増やすための手段。
ところが、
いつの間にか目的になっていました。
資産額を増やすこと。
配当金を増やすこと。
投資額を増やすこと。
それ自体がゴールになっていたのです。
気付いたきっかけ
考え方が変わったきっかけはシンプルでした。
ある日、
ふと思ったのです。
資産が増えたら何がしたいんだろう。
配当金が増えたら何をしたいんだろう。
FIREしたら何をしたいんだろう。
この問いに答えられませんでした。
数字ばかり追いかけて、
目的を忘れていたのです。
資産形成は人生を良くするためにある
投資を否定するつもりはありません。
むしろ私は資産形成を続けるべきだと思っています。
しかし大切なのはバランスです。
今を犠牲にしすぎないこと。
将来だけを見ないこと。
資産形成は人生を良くするためにあります。
人生を我慢大会にするためではありません。
お金の価値は使ってこそ生まれる
若い頃には若い頃にしかできない経験があります。
体力がある時期。
子どもが小さい時期。
親が元気な時期。
友人と自由に遊べる時期。
これらは後から買えません。
どれだけ資産があっても戻りません。
だから投資と同じくらい、
経験への支出も大切です。
今の私が考える理想
今でも投資は続けています。
積立も続けています。
資産形成も続けています。
ただ、
以前ほど数字に支配されなくなりました。
旅行にも行く。
趣味にも使う。
家族との時間にも使う。
そして余ったお金を投資する。
そのくらいの距離感がちょうど良いと思っています。
まとめ
投資を始めると、
お金の知識が増えます。
資産形成も進みます。
将来への安心感も得られます。
しかし同時に、
お金のことばかり考えるようになる危険もあります。
資産形成は人生の全てではありません。
人生を豊かにするための一つの手段です。
だからこそ、
資産額だけを追いかけるのではなく、
何のためにお金を増やしているのか。
その目的を時々思い出すことが大切です。
投資にハマりすぎた時期があったからこそ、
今はそう感じています。


コメント