資産形成を始める前の私は、お金があれば使っていました。
欲しいものがあれば買う。
外食したければ外食する。
旅行に行きたければ行く。
もちろん無駄遣いばかりしていたわけではありませんが、お金を使うことに対して今ほど慎重ではありませんでした。
しかし、投資を始めてから少しずつ変化が起きました。
最初は良い変化だったと思います。
無駄遣いが減った。
衝動買いが減った。
固定費を見直した。
家計簿もつけるようになった。
お金に対する意識が高まったのです。
ところが、ある時から少し様子が変わりました。
気付けば、
「お金を使うのが怖い」
と感じるようになっていたのです。
使ったお金を投資額に換算してしまう
資産形成をしている人なら、一度は経験があるかもしれません。
例えば1万円の買い物。
普通なら、
「1万円か」
で終わります。
しかし投資を始めると違います。
この1万円があれば株を買えた。
投資信託を積み立てられた。
高配当株を追加購入できた。
そんな考えが頭をよぎります。
さらに、
3万円の買い物なら、
「年間1200円くらいの配当になるかもしれない」
5万円なら、
「将来10万円以上になるかもしれない」
と考えるようになります。
もちろん投資家としては良い習慣かもしれません。
しかし何でも投資換算するようになると、お金を使うこと自体に抵抗が生まれます。
節約が目的になっていた
資産形成を始めた頃の目的はシンプルでした。
将来の安心を手に入れること。
自由を増やすこと。
選択肢を広げること。
しかしいつの間にか、
節約そのものが目的になっていました。
安い方を選ぶ。
買わない方を選ぶ。
我慢する方を選ぶ。
本来は人生を豊かにするためのお金なのに、
お金を減らさないことばかり考えていたのです。
外食でさえ迷うようになった
以前なら気軽に入っていた飲食店。
しかし資産形成を始めて数年後、
不思議な感覚を覚えるようになりました。
ランチ1500円。
高いな。
コンビニなら600円で済む。
家で作れば300円かもしれない。
差額を投資した方がいいのでは。
そんなことを考えてしまうのです。
もちろん毎日高級ランチを食べる必要はありません。
しかし、
友人との食事まで躊躇するようになった時、
少し行き過ぎていると感じました。
投資額は増えたのに幸福度が変わらない
これは意外な発見でした。
投資額は年々増えていました。
資産も増えていました。
将来への安心感も少しずつ大きくなっていました。
しかし、
幸福度はそれほど変わっていなかったのです。
なぜか。
理由は簡単でした。
お金を使う楽しさを忘れていたからです。
資産形成ばかり考えて、
人生を楽しむことを後回しにしていたのです。
お金は使ってこそ価値がある
ここで気付いたことがあります。
お金は貯めるためだけに存在しているわけではありません。
使うためにも存在しています。
家族との旅行。
友人との食事。
趣味。
経験。
学び。
健康。
これらに使ったお金は消費ではなく投資かもしれません。
むしろ人生を豊かにするためには必要なお金です。
資産形成をしていると、
どうしても支出を敵のように考えてしまいます。
しかし本来、
良い支出は人生を豊かにしてくれる存在です。
FIRE界隈でよく見る落とし穴
FIREや資産形成の情報を見ていると、
節約術がたくさん紹介されています。
格安SIM。
自炊。
保険見直し。
ポイント活用。
固定費削減。
どれも素晴らしい方法です。
しかし、
情報を見続けると、
「お金を使うこと=悪」
という感覚になりやすい。
これは非常に危険です。
なぜなら、
人生そのものが節約対象になってしまうからです。
人生には期限がある
資産形成をしていると、
未来のために今を我慢する場面があります。
これは必要なことです。
しかし忘れてはいけないことがあります。
人生には期限がある。
20代の時間。
30代の時間。
40代の時間。
家族との時間。
子どもと過ごせる時間。
親と過ごせる時間。
これらはお金では買い戻せません。
だからこそ、
未来のためだけに今を犠牲にしすぎるのは危険です。
ある時考え方を変えた
ある時から私は考え方を変えました。
浪費は減らす。
でも価値を感じる支出は惜しまない。
このルールです。
見栄のための買い物。
なんとなくの買い物。
ストレス発散の衝動買い。
こうした支出は減らす。
一方で、
家族との思い出。
健康への投資。
スキルアップ。
人生経験。
これらには積極的にお金を使う。
すると不思議なことに、
お金に対するストレスが減りました。
資産形成の本当の目的
資産形成の目的は何でしょうか。
人によって違います。
老後資金。
教育資金。
FIRE。
経済的自由。
副収入。
どれも正解です。
しかし共通していることがあります。
人生をより良くするため。
これです。
お金を増やすこと自体が目的ではありません。
お金は手段です。
手段が目的になった瞬間、
資産形成は苦しいものになります。
お金を使うことも技術
投資には勉強が必要です。
積立にも知識が必要です。
資産形成にも計画が必要です。
実は、
お金を使うことにも技術が必要です。
何に使うべきか。
何に使わないべきか。
どこで節約し、
どこで使うべきか。
これを学ぶことも、
資産形成と同じくらい重要だと思います。
まとめ
資産形成を始めてから、
私はお金を使うのが怖くなりました。
使えば資産が減る。
投資に回せたかもしれない。
将来もっと増えたかもしれない。
そんなことばかり考えていました。
しかし今は少し考え方が変わりました。
お金は増やすためだけにあるのではない。
人生を豊かにするためにもある。
資産形成は大切です。
投資も大切です。
節約も大切です。
でも、
人生そのものを犠牲にしてまでやるものではありません。
未来の安心のために投資を続けながら、
今の人生も楽しむ。
そのバランスこそが、
長く資産形成を続けるために本当に大切なことなのかもしれません。


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